注意1:この作品はギャグSSであり、登場人物が極度に壊れています。
注意2:これは他作品とは一切関わりがありません。
注意3:性転換ものが嫌いな方はブラウザの戻るでお戻り下さい。
以上を踏まえた上で読んでやってもよいという奇特なかたは下へどうぞです。
……何かを得るということは
……何かを失うことである
そう 何処かで聞いた覚えがある
このことを初めて知った者は何を思い絶望したのだろうか?
当然だ
人は何かを失うと言うことに過剰な反応を見せる
特に 手に入れたと思っていたモノがすくった水の如く流れ落ちていく様はある意味滑稽だ
そして 何もなくなった手のひらに新しく得たものが置かれる
常に足し算と引き算
救いようのないその事実
まあ
オレにとってそれが……
今この時なのだろう
逝け逝け僕らのアチャ子さん03
……現在、朝焼けまで後少しという時刻。
オレ、英霊エミヤは……何が悲しくてか……冥土服を着せられている。
それもこれも、最初の令呪の効果がおかしすぎるのだ。
何故長期に渡って持続するような命令であるのにこれほどの効果が発揮できるのか?
次回の英霊エミヤ会議で議論してみる価値は十分あるだろう。
……もっとも、今のオレが他のエミヤ達に認められればの話だが。
「アチャ子、お茶をお願いします。
ついでにお茶請けも用意してください」
セイバー、お願いなようで……命令なんだな。
と言うより、何故にそんなに御くつろぎ遊ばすんでせうか?
王様だからですか?
そうなんですね?
「あっ、私にもちょうだい。もちろん玉露よ?」
ああ、良いだろうマスター。
熱湯の如き茶を飲んでのた打ち回れ。そして地獄に落ちろ。
「メイド・アッチャ子さーーーーん!
オレにはもちろんアチャ子さんの母乳をば――「黙れ」――ヘバッ!」
黄金の左を打ち抜いたままの姿勢で思考する。
よもやこのアホは頭のネジが緩むどころか配線とか構造とかが人のソレとは違うのではないかとちらほら。
……ん?
母乳……。
乳……。
胸……。
D……。
……おおっ!
確かこの当時家に通い妻の如く世話をしに来てくれていた後輩がいたような。
……スモモ……だったっけ?
うむ。スモモ(仮)としておこう。
確かスモモ(仮)の胸も大きかったはずだ。
だとしたらこの世界の衛宮士郎のせいで色々と歴史が変わっているはずだな。
……そもそも、来てなかったりして。
「ところで、衛宮くん?
アンタのとこに間桐桜が通っているって話だったけど?」
ナイスだ!
珍しく褒めてやるぞ、マスター!
「ん? 何で遠坂が桜のことを知ってるんだ?」
「えっ……その、家のクラスの美綴さんがそんなことを……」
どもっている。
どもっているぞ、マスター。
と言うか、スモモ(仮)ではなくサクラだったな。
いかんいかん。
思い出やらなんやらが磨耗しすぎて名前すら霞んでいたようだ。
「ふーん。Cの美綴がDの桜のことをね」
まて、衛宮士郎。
まさかまたそのネタか?
「……Cの美綴? Dの桜?
……って、また胸の話!?」
「ふっ、美綴の胸当ての盛り上がりを見たことがあるか?
あれこそCの輝き!
如何に分厚い胴着だろうが何だろうが、親父より引き継いだ我が魔眼を誤魔化す事はできんよ!」
切継……思い出がいっぱいいっぱいさ〜。
ふむ、オレはあの時、救われないほうが世の為人の為だったのか……。
自分で考えておいてなんだが、ず〜ん、っと流石のオレも凹む。
幾らなんでもあんまりじゃないだろうか?
全てを投げ打って、自身の命や死後すらも放り出して奉仕し続けた末に残ったのが、
この姿……。
「アチャ子……」
っと、オレがマントルに達するぐらい落ち込んでいると、
金糸の髪を結い纏め、化粧の一つもしていないのに美に愛されたような美しさを誇るセイバーが声を掛けてくる。
かつての相方であり愛して止まなかった大切な人がオレの肩に手を乗せ慰めてくれ――
「お茶請けはまだですか?」
――もう、何も信じまい。
ああ、信じるものなど何も無い。
ゴッド、此度の現界が終ったら覚えておけ。
殺人貴を引きずってでもつれて、お前を殺しにいくからな。
終われ