注意1:この作品の弓さんはアーチャーではないです。 注意2:これはfateもしとは一切関わりがありません。 注意3:これは電波による二次被害作品です。 fateもしを書いていて本編で使用不可な電波がきたため別の作品として誕生しました。 以上を踏まえた上で読んでやってもよいという奇特なかたは下へどうぞです。 それは有り得たかもしれない物語 そのさんじゅういち 「セイバー、分かっているとは思うがアサシンとは私が戦うのだからな」 分かっていたことだがセイバーはやはり頑固者である。 自分はアサシンと再戦を約束したのだから自分がアサシンと戦うべきだと主張してくるのだ。 「……分かっています。キャスターに対してなら耐魔力の優れた私が戦うべきですし、 純粋な剣の技量なら私以上であるアサシンは貴方に任せた方が良いというのも。 ですが! ……一人の騎士として彼と雌雄を決したいというのは間違いでしょうか?」 ぬぬ、そんな目で見ても駄目なものは駄目だぞ? オレがキャスターと戦っても良いんだがアサシンをセイバーに任せるのは危険だ。 アレの攻撃は下手をすればゲイ・ボルク以上に不可避である。 よってアサシンに対しては遠距離から一気に殲滅することが最も有効的だ。 セイバーが聖剣を使えば簡単だろうがそれを彼女はしないだろう。 ならば、遠距離戦に特化した戦闘法ができるオレが戦うのは道理だ。 ……そう言えば前回アイツはどうなった? 前回キャスターが攻めてきた時はいなかったし、柳洞寺の門にもその姿はなかった。 他のサーヴァントと違いアサシンだけが今のところマスターが分かっていない。 キャスターはマスターを殺したと言っていたがアイツはどうなのだろうか? まあ、考えても仕方あるまい。 できるなら、一成あたりがマスターでしたと言うオチだけは止めてもらいたいところだ。 「ということで、セイバーを戦わせることはできない」 「何が、ということでなのですか?」 ぬ、通じないのか? かなりの確立で通じると思っていたのだが……。 「む、柳洞寺に着いたな」 「バトラー! 私の質問に答えてください!」 ぬぬ、以外とこういうことにもしつこいな。 ……ん? どう言うことだこれは? 「セイバー、おかしくないか?」 「そうですね、数日前に来た時とは明らかに雰囲気が違います」 これは、誰かに攻め込まれたかもしれないな。 オレ達以外ではランサーとギルガメッシュだが……そのどちらも当てはまらない。 「上に行ってみるか。これが罠だとしても行かなければ始まらんしな」 「はい、異論はありません」 上を見上げながらそう話あう。 それにしても、高いなおい。 門にアサシンはいなかった。 その為あっさりと柳洞寺に入れた訳だが。 「バトラー、これは……」 「ああ。キャスターは既にここには居ないな。 やられたのか、それとも拠点を変えたのかは判断できないが」 境内には魔力がほとんど無い。 色々と推測ができるが、如何せん情報が足りない。 「一度戻りましょうか?」 「それでも私は一向に構わないんだがな、 其処にいる者はそうは思っていないようだ」 そう、先程からオレの知覚範囲内に入ってきた存在。 オレの気配を探る能力はずば抜けていると自分でも思っている。 まあ、それ位の能力がなければ今まで生きて……もとい存在できなかったのだが。 「ちっ、よく気づいたなバトラー。 これでも気配を隠すことは得意なほうなんだぜ?」 そう言いながら青き槍兵が無防備に現れた。 その言葉に偽りはあるまい。 セイバーに気づかせないだけでもその技量が知れる。 「君以上に気配を消す術に長けた存在を相手取ったことが何度もあるだけだ。 彼等のソレに比べれば君の気配はありありと感じることができる。 尤も……君が闘争心を隠しきれたなら話は別だろうが」 「あー、そりゃ無理だわ。お前等を目の前にして闘争心を持つなって方が拷問だ」 そう言って獰猛な笑みを浮かべるランサー。 その顔が数多の世界の戦闘狂達を思い浮かばせる。 「さて、無駄話を続けてもいいんだがセイバーが怖い顔をしてるんで本題に入るぜ? キャスターとそのマスター、アサシンを倒したのはお前等じゃないよな?」 どうやらオレ達よりは情報を持っているようだ。 それにしても……前回と随分違ってきたな。 今更か。 「ああ。君もその話し振りから察するに違うようだな」 だとすれば残るはギルガメッシュだが……。 「ランサー、貴方はギルガメッシュのことを知っていますか?」 「あん? ギルガメッシュって確か最古の英雄王とか言う奴か。 それで何でソイツの話になるんだよ。サーヴァントは7人出尽くしてるだろ?」 ……言峰はまだランサーにそのことを話していないのか。 確か前回も教会の地下で知ったようだったしな。 「アレは前回から現界し続けているようです。イレギュラーと言ったところですね」 「って事はソイツがキャスターとかを殺ったってことか」 「いや、これはおそらく別の存在の仕業だろう」 その言葉にセイバーとランサーが驚いてこちらを振り向く。 「おいおい、八人目に加えて九人目ってか? ……冗談が過ぎるぞバトラー」 ぬ、冗談だと思ったのかランサー。 ちょっとショックだ。 「落ち着けランサー。何もここで冗談を言うほど私は酔狂ではない。 君も知っての通り今回の聖杯戦争は異常だ。 私はもとよりヘラクレスのクラスの重複、前回のサーヴァントの参戦。 ならばもう一つぐらいイレギュラーがあってもおかしくあるまい?」 「……納得いかないがそういうことにしといてやる」 ああ、言われなくても分かるよ。 そこまで納得してません、って顔をされればな。 「ではバトラー。直にでも戻って対策を練りましょう」 オレもそうしたいんだがね。 「待てよセイバー。まさかこのまま手ぶらで帰るつもりか?」 やはりか……。 「どういうことですランサー。まさか私達二人を相手にするとでも?」 「お前さんこそどういうことだよ。 サーヴァントが出会ったんだぜ、戦わない道理が無いだろうが。 そもそも、数の不利程度で逃げ腰になる奴が英霊なんてなるか?」 そう言いながら赤い魔槍を構えるランサー。 どうやら本気で戦うらしいな。 「セイバー、下がっていろ」 「なっ!? 馬鹿ですか貴方は!? 自ら不利になる愚を冒すというのですか!?」 むむ、馬鹿は酷いぞ? そういうのは衛宮士郎にこそ相応しい……ってオレも元はそうか。 「ランサーとは私の方が先約でね、決着がまだついていないのだよ」 取り合えず、アサシンとセイバーの再戦をさせようとしなかったことは棚に上げておく。 「ああ、そう言えばあの学び舎での一戦はお流れになっちまってたな」 「そういうことだセイバー。ランサーとはけりをつけておきたい。 ……色々と借りがあるしな」 そう、このランサーではないとは言え。 胸を貫かれて死に掛けたり、家のあちこち壊されたり、 また不意打ちで胸を貫かれたり、何だかんだで最後には逃げる手助けをされたり。 色々と借りがあるのだ。 「……さてランサー、始めようか」 オレは右手に一振りの剣を投影する。 偽・螺旋剣(カラドボルグ3)、伊達に3の名を冠してはいない。 通常の形であれば気づかれただろうがこれは改造しすぎで分かるまい。 「へっ! お前も馬鹿だな。態々死に急ぐんだからな!」 「ふん、侮ってくれるなよランサー。 油断していると一瞬で座に戻ることになりかねんぞ?」 その言葉を合図にサーヴァント中最速の英霊との戦闘が始まる。 続く……のか?