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 注意1:この作品の弓さんはアーチャーではないです。

 注意2:これはfateもしとは一切関わりがありません。

 注意3:これは電波による二次被害作品です。

     fateもしを書いていて本編で使用不可な電波がきたため別の作品として誕生しました。

 
 以上を踏まえた上で読んでやってもよいという奇特なかたは下へどうぞです。





    











 



 

        それは有り得たかもしれない物語 そのさんじゅうきゅう



 side by エミヤ

 
 今、オレが居るのはかつて過ごした部屋。

 目の前には、グースカ眠るかつての……自分。
 
 ……いや、既に道は分かたれた。

 イリヤの言によれば衛宮士郎は既に道を見つけている。

 ならばオレと同じ道は歩ま……そう言えばオレもこの当時は執事になるなんて思ってなかったな……。


 し、しかし慎二の変化か、聖杯の中身と繋がっているのか?
 
 あの呪いと……この世全ての悪と。

 耐えられるものだろうか?

 間桐慎二と言う存在がアレを?

 ……それに九番目のサーヴァント。

 全く次から次へと忙しない。

 これは最悪な事態を想定しておいた方が良いな。
 
 下手をすれば抑止として動く羽目になる。


 「バトラーさーん! 食事の準備が出来ましたから先輩を起こして下さーい!」


 ……さて、とり合えず影、アンリ・マユのことなどは凛達と話し合うとして。

 コイツをどう起こそうか?

 やはり師匠直伝そのまま天国へ逝けるトゲトゲハンマーを使うか?

 ……そう言えば、オレとコイツの決定的な違いがあったな。
 
 コイツの中には未だ鞘がある訳だ……。

 ……ふむ、執事として常に上を目指さなければならないからな。

 ここはもう一人の師匠?である奴のアレで行くべきか……。
 
 オレはおもむろに左腕を掲げ、その腕に幻想を造りだす。

 最高品質モーニングスター(おはようマイマザー 一番星くんグレート) 

 ……逝くか。
 
 オレはその手に持った幻想を躊躇せずに衛宮士郎へと振り下ろした。

 これは決して、嫉妬から来る行動ではない筈だ。
 

 
 side by 凛


 朝の食事を済ませ、居間でくつろぎながら話をする。

 藤村先生は既に学校へ出掛けているが……あの人は一体何を考えているのだろうか?

 私も士郎も桜でさえも休んでいるというのに何も言わない……。

 よく、解らない人だ。


 「うぅ、まだ身体が思うように動かんぞ」


 そんなことを考えていると、士郎がバトラーに恨みがましい目を向けながらうめくようにそう言った。

 何でもバトラーの起こし方が激しかったらしい。

 ……ちょっと、エッチっぽい。

 コホン!

 えっと、そう言う訳で先ほどの食事を私と桜、それにイリヤで代わる代わる食べさせてあげた。

 顔を赤らめ、それでも失った体力と魔力を回復させるために私たちの持つ箸に口をあける士郎。

 まるで親鳥に餌をせがむ小鳥のようで、私の征服欲が沸々と……っと、いけないいけない。

 でも……これはもの凄く癖になりそうだ。
 
 
 「凛、何をにやけている?

  ……ふっ、いや質問するだけ野暮だったかな?」


 何が言いたいのかしら、バトラー!?

 相変らず、私を見て口の端を少し上げからかう執事。

 ふふ、そろそろ堪忍袋の尾が纏めて切れそうだわ!


 「そう言うアンタは横に二人も侍らせて良いご身分だこと!」


 人数分のお茶とお茶請けを出し座ったバトラーの横に当然の如く真っ先に座ったライダー。

 ……その時の心の底から浮かべただろう笑顔は同姓の私から見ても綺麗なもので少し嫉妬してしまった。

 そして、そんなライダーの行動に触発されてセイバーも反対側にゆったりと腰を下ろす。

 その手は既に数枚目の煎餅を手にしている。

 なのに何でそんなに威風堂々としているのか少し聞きたくなったのは内緒だ。

 まあ、そうすれば今のこの状況の完成である。

 
 「リン、何を言うのですか?

  私はサーヴァントです。ならば彼の隣に居ようと問題ないでしょう?」


 ええ、そうねセイバー。

 だったらバトラーはなんで私の隣に居ないのかしら?

 ……別段いらないけど。

 
 「そうですね。バトラーの隣には私が居ます。

  ですからセイバー、貴女はリンの隣にでも行ってはどうですか?」

 
 「むっ! 何故そうなるのです!?

  そう言うライダー、貴女が行けば良いではないですか……っ!?

  あ、貴女は何をそのム、ムネをバトラーの腕に押し付けているのです!」


 バトラーを挟んで対峙するセイバーとライダー。

 その背後には通算何度目かの獅子と大蛇が見えるのは、幻覚……よね?

 
 「ライダーもセイバーもレディとしてはしたないわね。

  今はそんなことを言い合ってる場合じゃないでしょ?」

 
 人外大戦の勃発を収めたのは二人よりも確実に年下なイリヤ。

 ……何だろう?

 今一瞬だけイリヤが年上のお姉さんに見えたわ。


 「ふう、話が進まんな」


 バトラー、明らかにアンタのせいよ。

 その思いを瞳に乗せて思いっきり睨んでやる。

 
 「さて……イリヤ、君が気づいた事を教えてくれ。

  ……ああ、衛宮士郎。お前は喋らんで良い」


 私の睨みをさらっと流して話を進める。

 何気に士郎に対しては酷い事を言ってる気がするし。


 「そうね……今回の聖杯戦争、このままいけば多分間桐慎二が聖杯として機能するわ」


 はっ?

 あの慎二が?

 でも、アイツには魔力回路なんてなかったわよね?

 どう言うことかしら……?


 「考えられる話だな、桜に対して聖杯の欠片を埋め込むほどの輩だろう?

  間桐慎二に埋め込んでいたとて不思議ではない」


 「ちょっと待ってよバトラー。アイツには魔力回路がなかったのよ?

  なら聖杯として機能なん、て……?」


 アレ?

 何かを見落としている?

 
 「そんなのは関係ないわよリン。だって聖杯の器は教会にあるものでも代用出来るもの」


 じゃあ、冬木の聖杯って何なの?

 願いを叶える願望機、人知を超越した神秘。

 七人の魔術師が七騎のサーヴァントと共に闘い、最後に残った一組に与えられる極上の餌。

 二百年前に遠坂、マキリ、アインツベルンが集まって形作られた儀式によって顕現するもの。

 だったら……。


 「凛、あまり根を詰めるな。

  ハーブティーでも飲んで一息入れたほうが良い」


 私の目の前に少し甘い香りをさせたティーカップが置かれた。

 それに口をつけるとほのかなハーブの香りと甘さで頭がすっきりした。


 「ありがとうバトラー、おかげですっきりしたわ」


 「それは何より」

 
 ハーブティーを飲んでホッと一息ついたのも束の間。

 私の目の前には石化せんとばかりに睨みつけてくるライダーと、

 無表情で私を凝視するセイバーがいた。


 ……怖っ!

 二人とももの凄く怖いわよ!?
 
 
 ……その後も話し合いは纏まらず、

 結局相手の出方しだいと言う何とも受け身な方針に決まった。

 慎二とそのサーヴァントに対する情報が決定的に不足していたことが原因だ。

 それに私も含めて皆がそれぞれ何かを考えているようだった。


 ただ、そんな中でも何時も通り飄々とお茶を淹れるバトラーに少し呆れた。



 side by ハサン


 私の目の前で徐々に再生していくシンジ殿の身体。

 それは蟲が体内から出て身体へと変わっている様にも見える。
 
 
 「……やっと元に戻りおったか。

  ……ハサン、此度の事がどう言うことか説明してもらおうかのう?」


 やがて身体が再生しきった魔術師殿が私に問いかける。

 さて、どう答えるべきか……。


 「魔術師殿は何処まで把握しておいでかは存じないが……。

  どうもシンジ殿は魔術師殿が言っていた英霊四体の影響が出ているようです」


 「ふむ、具体的にはどうかのう?

  おそらく自我や記憶が薄れ、魔力の枯渇で常に餓えるようになっとると思うが」


 その通りだ。

 シンジ殿は既に妹であった存在のことも、おそらく魔術師殿のことも忘れている。

 それに、最近では人を食すようになっている。

 ……もしかしたらアレは既にシンジ殿ではないのかも知れない。
 
 
 「仰るとおりだ。シンジ殿は既に記憶が薄れ、常に餓えている」


 「ふむ……よもや繋がったワシではなく慎二の方に濃く影響がでるか……。
 
  これは少々予定外じゃな、早々に慎二を消すか?」


 ……それは……無理だ、魔術師殿。

 貴方ではその身体、その力を使いこなす事は出来ない。
 
 真に聖杯と繋がっているのはシンジ殿であって、魔術師殿は上辺に触れているに過ぎない。


 この事は気づいたと言うよりも偶然そう感じ取ったと言う方が正しい。

 おそらくは魔術師殿よりもシンジ殿の方との契約の繋がりが強いせいだろう。
  
 聖杯と繋がったシンジ殿を通じて様々なモノが私の中に流れてきた。

 ただ、それさえもほんの一部であろう。

 あれは……我々サーヴァントにとっては毒。

 ほんの少しでもアレに直接触れたなら……あのヘラクレスの様になるのだろう。


 そして、その本流をシンジ殿は受け止めている。

 上辺だけの魔術師殿とは繋がりの差は大きい。


 「ふーむ、しかし未だ力を御し切れていないからのう……。

  もう少し様子を見るとするか……」


 「御意」


 命を永らえたな魔術師殿。

 ……本来なら契約者である魔術師殿を裏切るなど考えもしないことだが、

 今の私には自身の名のことよりも、魔術師殿よりも、

 シンジ殿を何とかする事が大切……。

 ならば、裏切りの汚名を被ろうとも……致し方ない。

 
 「カカ、もうすぐか……待ち遠しいのお」


 シンジ殿と同じ顔を愉悦で歪ませ蟲は鳴く。

 それが叶えられることのないことだと思い、嘲笑と言うものをして見た。

 尤も、仮面に隠れて見えはしないだろう……。


 それが……今までで初めて、主を裏切ったと思った瞬間だった。 
 
    





 続く……のか?


 ネタ
 >最高品質モーニングスター(おはようマイマザー 一番星くんグレート)
 バスター○
 アビ○イルさんの秘密道具です。

 

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